2024年10月14日月曜日

これからの時代、本当に大事な教育とは?

これからのAIの時代、つまりデジタル化が進化すればするほど、想像力や判断力やイニシアチブが重要になってきます。 だとすると、中学や高校時代に枠にはめられた受験勉強ではなく、歴史や文学を学ぶ意味が出てくるのです。 デジタルの世界が実は曖昧さや創造力が大切なんて皮肉ですね。

日本の教育はアメリカのMBAのようになっている。つまり、すぐに役立つものや世間が興味を持つ実務的なもののみが知識として重要視される状況です。1990年代前半にボストンでオラクルの創業者であるラリー・エリソンのプレゼンテーションを聞く機会がありました。オラクルは今の10分の1の売上、ラリーはホラ吹きセールスマンだと揶揄するジャーナリストもいた時代です。しかし、ラリーの頭の中にはインターネットを中心とした近未来がイメージできていたのでしょう。スマホがない時代にスマホを「スーパーセット」と言ってました。

今の日本の政治家は嫉妬というかコンプレックスが強いようです。コンプレックス(優越感と劣等感のミックス)が強い人たちに金と権力を持たせちゃいかん。コンプレックスの原因は序列社会の中で大学入試の失敗が人生の最大の挫折と思っていることかも知れません。基本は彼ら自身の内部にある「ENVY」でしょう。

福沢諭吉は『学問のすゝめ』十三編で「怨望」について書いています。多くの欧米の書物を読んで日本に紹介した福沢諭吉は、英語のenvy(エンヴィ)を「怨望(えんぼう)」と訳したのでしょう。 これは、妬みのことです。福沢諭吉はこれが一番よくないと言っています(凡そ人間に不徳の箇条多しと雖ども、その交際に害あるものは怨望より大なるはなし)。福沢諭吉は「怨望」を「他人と幸せのレベルを比較して、自分のほうが不幸せだと感じたら、自分が幸せになろうと努力するのではなく、他人を不幸に陥れようとして低レベルに平均化すること」と説明しています。  

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2024年10月13日日曜日

実情 ~ 空気を通してみた事実

 

「新聞を読まない人は、読む人よりも真実に近い」( 第三代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソン )

新聞や週刊誌だけでなくテレビを見ない人は見る人よりも真実に近い。私は30年以上日本のメディアとは距離をとってきました。だから汚染レベルは比較的軽度なのでしょう。学生の頃はA新聞の世論調査のバイトをやっていたので、世論調査なんてものも一切信じません。ネットで様々な角度でニュースを検索するように努めているのですが、ある程度は汚染されていると思います。  

最近のテレビやラジオは本当にひどい(アメリカ並みだ、、、)。経営が苦しいんでしょうね。お金のためなら何でも書く。どんどん大胆になってきています。どこの国の人だか分からないようなコメンテーターが知識人の代表であるかのようにコメントします。司会者も出鱈目ですね。単に進行をつかさどるのではなくニヤニヤした愛想笑いの奥底に悪意を感じます。

福沢諭吉が言いました。

「信の世界に偽詐多く、疑の世界に真理多し。試みに見よ、世間の愚民、人の言を信じ、人の書を信じ、小説を信じ、風聞を信じ、神仏を信じ、卜筮(ぼくぜい)を信じ、、、、、」。

今の日本であれば、

「国民は新聞・テレビ報道を信ずと雖(いえ)ども、その信は偽を信ずるものなり、、、」です。つまり、信であると思って信じているものが、嘘偽りを信じていることに他ならない。

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2024年10月12日土曜日

発信する重要性

仕事のプレゼンや楽器の演奏も同じです。発信(アウトプット)して失敗したり恥をかかないと成長は限定的になります。試行錯誤を繰り返して錯誤の幅を狭めていく。死ぬまでそれが続くのでしょう。老害にならぬ程度に、、、。

重要なことは、失敗を共有したり振り返る楽屋みたいな場があることです。楽屋での仲間やライバルとの刺激しあう会話があるから次のステージにつながると思います。料理も同じで、食べてもらえなくても失敗しても作り続ける前向きな姿勢。それが次につながるのです!    



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2024年10月11日金曜日

サキソフォンを始めました

 

サックスケースは新たに購入しました

9月になってアルトサックスを始めました。生まれて初めてのSAXです。

息子が27年前に学校で吹いていたサックスを27年ぶりにケースから取り出しオーバーホールに出しました。WHITE PLAINS(ニューヨーク郊外)の Sam Ash(楽器屋)で800ドルくらいで購入したものです。今回の修理は¥98,000 でした。これは練習するしかない!と始めたのでした。

I started playing alto saxophone. It's the first time in my life. This is the recording of my second week (excuse me!).I took the saxophone out of the case that my son played at school 27 years ago and sent it for overhaul. I bought it at Sam Ash in WHITE PLAINS (suburbs of NY City) for $800, and this repair cost me 98000 yen. I thought that the only way to deal was to practice myself. 

   
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2024年10月10日木曜日

政治のドタバタ

 

日本政治のドタバタは日本国民が覚醒する絶好の(最後の?)機会かもしれません。石橋湛山(55代首相)と吉田茂(45代、48~51代首相)を比較することで、敗戦後80年の日本政治を理解するヒントになると思います。考えは異なりますが、二人とも日本の生き残りをとことん考えたのでしょう。  

自信を持つということは個人も国家も大事です。日本が自信を持つには経済の繁栄だけでない。1945年の敗北に立ち返り、栄えるも滅びるも自分たちの運命は自分たちの意志で引き受ける誠実さが必要だと思います。今の政治家に誠実さがありますか?

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2024年9月20日金曜日

国語に関する世論調査と自民党総裁選

TBS Nスタより(文化庁調査)

2023年度「国語に関する世論調査」

そろそろ人生を振り返る年齢になってきました。人生のどのフェーズを見ても私には人に自慢できる価値なんてないことを再認識させられます。これは謙遜とかじゃなく、自分のことは自分が一番知っているから言えることなのです。    

5年に一度の文化庁の国語に関する調査が発表になりました。驚きです。私は学校は大嫌いでしたが本はいっぱい読みました。小学生の頃は伝記やSFが好きでした。10代の頃、読書は学校の勉強よりも重要になりました。それは学校の先生よりも本の方が価値があると思っていたからです。大人からすると鼻持ちならないイヤなガキですね。  
   
社会人になってからは、仕事柄移動が多かったので出張には必ず本を持って行きました。読書は中国やアメリカで仕事をする上で役にたちました。そもそもコンサルという仕事の本質は「パクリ」です。引き出しにより多くのネタが入っているほうが仕事がやり易くなるのです。   

自民党総裁選は国民に対するリトマス試験紙

さて、自民党の総裁選の話題です。いろいろと勉強になります。日本国民に対するリトマス試験紙です。人となりを知るための基礎の基礎は読解力だと再認識しました。  

先日の記者クラブでの会見を2倍速で、更に飛ばし飛ばし見ました。9人の候補者はそれぞれ違っているけど共通点もあります。「話す力」の前に「聞く力」に問題があるように感じました。

① 質問を理解した上ではぐらかす。
② そもそも相手の質問の意味が解らない。

政治家だから半分以上は①のパターンでしょう。ところが明らかに②の人がいる。更に視点が小学生の作文の域を出ていない(論文の域に達していない)。

質問の主旨を読み取れないのに自分の意見が言える訳はないのです。胡麻化そうとしてもダメです。自分勝手に相手の質問を解釈しておいて全く疑問を感じない。恐らく子供の頃からアンテナの感度を上げる努力もなく、見識が深まっていない。

②の人は最低限以下の事を実行したらいいと思います。  

1.相手の質問のキーワード(概念)をメモする。
2.全体の論理構造を理解する。
3.質問の趣旨を読み取りながら、返答の方向性を考える。

政治家、そもそも一国の宰相を目指す人たちなのに、全体を鳥瞰する眼(世界観)をもっていない。これは日本の戦後教育の当然の帰結でしょう。時代を最低数百年単位で見渡し、今起こっていることがどういったことかを自分で考えたことがない事は明らかです。

和魂洋才という意味では志の道半ばで間違ったかも知れませんが、少なくとも明治の日本国民は西洋に追いつこうと知識の収集や世界観の構築に一生懸命になったのだろうと思います。やはり日本全体のレベルが下がったということか?              

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2024年9月12日木曜日

アメリカ大統領選と自民党の総裁選

 

日本にはアメリカやアメリカの「反知性主義」に対する誤解があります。分かり易く言えば「反知性主義」は日本の政治家の世襲のようなものです。

多くのアメリカ人はお金を持ってる者だけが有名な大学に行き重要なポストに就きそれが世襲されることを嫌います。これは、キャピタルゲインで金持ちだけが更に金持ちになることとも共通性がある。実際TOP1%の所得は全アメリカの所得の95%に等しい。自由な社会の前提は自己規律、つまり道徳なのです。今後のアメリカは自らが信じて来た自由との闘いになるでしょう。

いくつか大事なことがあります。第一にアメリカは平等を求めてイギリスから逃げてきた人たちが作った国であることです。だから平等という価値観が非常に強い。二つ目は、反知性主義というのは知性を攻撃しているのではなく、知性の権威で不当に利益を上げていないか(知性と権力の結びつき)をチェックしようという主義のことです。三つ目を挙げるとすると、リーダーとは自分の知性と権威に対して常に自己反省が出来るか否や(integrity)がポイントなのです。だとすると、今のアメリカはすでに原点に戻るのが不可能なくらい壊れてしまっているのではないでしょうか?

自民党の総裁選は日本の政治家のレベルの低さを如実に示しています。国民の何%が気づいているのか? 学歴に騙されちゃいけない。

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